布入りゴムガスケットを使用する際の注意点

ゴムのガスケットの中にはゴムの間に布が入っている布入りガスケットという製品があります。

なんで布を入れるのかといえばゴム単体よりゴムに強度を持たせるためです。

ゴム単体のガスケットの利点は柔らかく締め付け面圧がかけやすく、柔らかいためにフランジ面への馴染みが良く使用したばかりのころのシール性がいいという点です。半面、材質が柔らかいが故に面圧をかけすぎてゴムがフランジからせり出してきてしまい、シールが十分にできなくなり漏れが発生する原因になることもあります。

上記のような問題を解決するためにゴムの間に布を入れて製作されたのが布入りのゴムパッキンです。

ゴムの間に布を入れることでゴムを補強して面圧をかけてもゴムのせり出しが起こりづらくすることで、ゴムのせり出しによる流体の漏れを防ぐような狙いの製品になります。

ただ、ゴムの強度は向上しているのですが別の問題があります。それは、補強のために入れている布からの浸透漏れです。ガス系流体の場合は浸透漏れを起こす可能性が非常に高いため布入りゴムのガスケットは推奨しません。というか、ガス系流体の場合、基本的にはボルテックスガスケットを勧めるようにしています。

ガス系流体に加えて液体の場合も布からの浸透漏れの可能性があるため、怖いので正直この布入りゴムのガスケットを自分からお客様に勧めることは、ほぼほぼありません。。。

なので、布入りゴムのガスケットを使用する場合は浸透漏れに気を付けて使用していただき、折をみて他の材質のガスケットに交換してもらえると漏れの可能性を減らすことができるんじゃないのかなと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました