メーカーに型の存在しないOリングの製作

Oリングは規格サイズが豊富にあり、お客さんもどの規格サイズの製品が欲しいかわかっていることが多いため基本的には規格の製品を提供していけばそれで問題なく終わります。

また、お客さんの希望する寸法ズバリがなくてもOリングはゴムやシリコンなどの伸びる材質の製品が多いため、希望サイズより多少小さいものでもOリングを少し伸ばして溝なりにはめ込めば使用可能な場合が多いです。

ただ規格サイズに存在しない大きなOリングは別途製作することになります。

大きなOリングの場合は大体が送り焼き加硫という製法で製作されます。

この送り焼き加硫は生ゴムに対して圧力と熱をかけることでゴムに弾性を持たせるとともに接着をしていきます。この製法で製作されたOリングは接着部分の加硫に型が必要になるため、材料代と製作費と別途型代が料金として発生します。ただ、Oリングを製作している会社によっては加硫接着金型を一定サイズ保有している場合があるため、私は規格外のOリングの場合は基本的に手当たり次第に仕入れ先に声をかけるようにしています。

上記のような規格サイズ外で型が存在しないのとは別に規格サイズであっても型が存在しない場合があります。Oリングの規格も材料も種類が多いためどうしても規格と材料の組み合わせによっては商品の流通がなく、Oリングメーカーさんが型を持っていない場合があります。じゃあ他の材料で使用している型を流用すればいいじゃないかと思っていたのですが、ゴムの材質ごとに型を分けないとゴムの成分が混ざってしまうため他の材料と型を共有ができません。

なので、この場合は新たに型を製作して希望のOリングを製作するか、似たような性能の材料で規格サイズがあるものを探すかになります。

そんな2択のような書き方をしていますが型を製作すると何十万とすることもあるため基本的には似た性能の材料で規格サイズがあるものを探すような形になります。

そういえば加硫じゃできないのかなとも思ったのですが、加硫も型代かかるのとある程度の大きさがないと加硫ができないはずだった気がする。(すいません、この辺はちょっとあやふやです。)

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