うず巻きガスケット(ボルテックス)の材質の決め方。

お客様からボルテックスパッキンくださいとだけ問い合わせをいただくことがあります。ただ、ボルテックスパッキンってシートパッキンに比べて材質の組み合わせが多数あります。なので基本的にどの辺を押さえておけば選定できるのかって所を書いていこうと思います。

基本的にはシートパッキンと同じで温度、圧力、流体、形状を確認していただければいいのですがこれに加えてボルテックスパッキンの場合は使用するフランジの材質の情報が必要になります。

このフランジの材質はなんで必要かというと金属は異種金属の組み合わせで使用してしまうと電位差で金属に錆が生じてしまう可能性があります。なので、ボルテックスの基本形は別として内輪、外輪の金属材質はフランジと同材質にしないといけません。仮にフランジ、ボルテックスで異種金属で施工してしまったとしても金属に錆が生じるまでにはかなりの時間が必要なのですぐに漏れが生じることはないのですが、ボルテックスを使用するラインは基本的にはメンテナンスフリーで施工したら取り壊しまで使い続ける物や、比較的高圧のラインでの使用になるのでシートパッキンのラインに比べると取り換えしづらい場合が多いと思われるので可能な限り情報を引いてフランジと同材質の物を納品していきたいものです。

因みにボルテックス、ボルテックスって連呼していますがこれはニチアスのうず巻きガスケットの名称でバルカーだったらバルカタイト、ピラーは調べたのですがあまり固有の名称が出てこなかったのでよくわかりませんが各社名称を付けています。ただ理由はわかりませんがうず巻きガスケットに関しては他社製品に関してもボルテックスで問い合わせをいただくことが多いです。何でだろう。

塩ビフランジに使用するガスケットの注意点。

塩ビフランジに使用するガスケットの推奨なのですが一般的なシートパッキン(ニチアスの1995など)ではなくゴムのガスケットを推奨することが多いです。

元々ガスケットがフランジをシールする際にはフランジとフランジの間にガスケットを入れて、フランジを締め付けることでフランジとガスケットの間を押し潰すことでシールができています。この押し潰すときにガスケットに対して適正な面圧を掛けることができないと施工不良で漏れの原因につながります。

金属フランジであればフランジ自体が頑丈なのでボルトでフランジを締める際、十分に力をかけて締め付けることができるのでシートガスケットやボルテックスなどに対して適正な面圧を掛けることが可能です。でも、塩ビフランジはフランジ自体が塩ビなのでシートガスケットやボルテックスに対して中々十分な面圧をかけるほど締め付けることが困難なので、塩ビ配管に使用するガスケット選定の際はシートガスケットに比べて適正面圧の低いゴム製のガスケットを勧めることが多いです。ゴム自体は材質の性質上10K以下の耐圧しかないのですが、そもそも塩ビ配管やフランジ自体があまり強度がないため高圧での使用があまり考えにくいので塩ビって聞いたらとりあえずゴムを勧めています。

材質の耐圧以上のサイズのフランジにパッキンとして使用する時の確認点

普段の仕事中でよくある問い合わせなのですが、ニチアスの#9007のパッキンで20Kサイズの物をくださいとか、材質がゴムなのに20Kサイズの物が欲しいなどといった問い合わせがあります。

このパッキンは製作すること自体は可能なのですが、材質の耐圧として10Kしかないのでこのまま製作してお客さんが実際使用して実際に圧力が20Kかかると中の流体がもれます。

なので、手間ですが実際にその圧力がパッキンを使用するそこの接続部にかかるのかの確認を必ず行うようにしています。

仕事を始めたころはお客さんが20K欲しいっていってるんだから実際の圧力も20Kかかるんでしょ、面倒だから他の材質のパッキン勧めたらいいやと思ってました。ただ、実際何度か確認とってみるとただフランジのサイズが20Kサイズなだけで実際は圧力が10Kかからない場合が結構あるので手間ですが確認をとってから材質選定をするようにしています。

ただ個人的には正直言うとパッキン自体は高いものではないけど漏れが出たりすると原因究明や保証だったりの話など出てきてかなり大変なことになるので、フランジサイズの耐圧のパッキンを単純に入れていきたいなと、安パイでいきたいななんて考えてしまいます。

ガスケットペーストの使い分けってどう判断するんだろうって話。(ニチアス編)

ニチアスのガスケットペーストに‟9105アクアタイトペースト”と‟9106オイルタイトペースト”と‟9400ナフロンペースト”という製品があります。

基本的にはお客さんからこれ頂戴って言われた商品をそのまま売ってしまうのですが、たまにペーストって何種類かあるけど何が違うのって問い合わせがあります。

簡単な違いで言うと下記になります。

  • ‟9105アクアタイトペースト” →水系の流体を使用するラインに使用可能です。
  • ‟9106オイルタイトペースト” →油系の流体、溶剤などのラインに使用可能です。
  • ‟9400ナフロンペースト”→水系、油系流体どちらにも使用可能 。PTFE系ガスケットに関してペースト使用する際はナフロンペースト使用が最適です。

完全に使用可能流体によって商品名がつけられているっていう、かなり親切な商品名でした。

ちなみに、 ‟9105アクアタイトペースト”は主成分が油溶性バインダーで
‟9106オイルタイトペースト” は主成分が水溶性バインダーの使用する流体と対になるものが主成分になってます。

混ざらない相性の悪いもの同士も使い方次第で便利に利用できるんだなーと思わされる商品でした。

マンホールガスケットってなによって話。

入社してから今まででそれって名前と用途違くないと思ったガスケットのNO1が「マンホールガスケット」です。

初めて問い合わせをいただいたときに、マンホールってつくからてっきり下水道の入口のあのマンホールの蓋なんかに使用するもんだとおもい、たぶんOリングあたりだろうなと思い、客先から出てきた品番がニチアスさんのT#1374(ニチアスHP)でした。

そして、圧力レーティングと口径を告げられました。え、フランジに使うものなの?それでなんでマンホールガスケットなんだってそう思いました。

基本的には排気ガスなどの高温度帯のマンホールにも使用するってことでマンホールガスケットっていうんだろうと勝手に解釈をしています。

 

それで、このマンホールガスケット、織布にゴムなどを塗布したものなので締め付け面圧を取れないところに使用が可能です。というより、高い締め付け面圧をかけても、元が織布なので密封シールすることはできないです。

なので、多少の漏れが許容される箇所に使用するような形になります。

スペックとしてはニチアスさんでも何種類か出ているので、用途によって使い分けるような感じになります。それと、会社によって考え方あるのかもしれないですが、多少の漏れの許される場所への使用であっても、ガスケットとして使用する以上は漏れない方がいいという事なので、ガスケットのスペックの最高使用可能温度が現場の最高使用温度と同じときは何かあるといけないので一応そのワンランク上のスペックの材質の物を勧めるようにしています。

上水で使用できるパッキンは何だろう。

上水で使用できるパッキンってどれですか?

そんな問い合わせ少なからずをいただきます。

 

始めになんですけど、そもそも上水って何よって話からなのですが。

簡単にいえば飲料水に使用する為の設備や水道のことを指しています。なので、上水用のパッキンってことは基本的には人の体に入ることを前提としてパッキンの選定もしないと駄目です。

そして、もう一点水道水には塩素処理を施されていることからわかるように、ただ水が通るというよりは、正確に言えば薬品入りの水が通るってイメージになります。

 

それで結局何の材質のパッキンを使用するのって話なのですが、常温の水が通るってことなので比較的安価なゴムが選ばれることが多いです。そのゴムも何でもいいかというとそうではなくて、日本水道協会認定の水道に使用していいよってゴムを使用します。この認定されてるものを略して水協認定品っていう事が多いです。

じゃあ日本水道協会って何よって話なのですが。ざっくり言えば水道に関わる調査とかそんなことをしている社団法人さんです。

一応下記にホームページの概要貼っておきます。

日本水道協会

公益社団法人日本水道協会は、水道の普及とその健全な発達を図るための諸事業を行うことによって、公衆衛生の増進に寄与することを目的として、昭和7年5月12日に設立された公益法人です。
水道は、国民生活や産業経済活動に欠くことのできないライフラインとしての使命を果たすため、地震や渇水にも強い高水準な施設整備を推進し、安全で安定した給水サービスはもとより、高品質な水道水の供給に努めております。

  本協会は、水道事業の経営や水道の技術及び水質問題について調査研究を行う他、水道用品の検査及び給水器具の品質認証を行い、また、国に対して水道に関する請願・建議を行うことによって、全国の水道事業者の諸問題解決を支援し、国民の皆様が将来にわたって安全で安定した水道を利用できるよう、積極的に活動しております。

それか、ゴムに比べるとシールする際に締め付けの圧力が必要になりますが、食品衛生法適合(食適)を通っているテフロン素材ですかね。

上記以外でもスペック的には使用可のなもの、ぶっちゃけ1995だって条件的には使用可のなのですが、水協認定品の証明書や食品衛生法に適合しているという証明書がとれないので何かあった時に何でこんなもの入れてるんですかって話になるので、適合したものを選定するようにしています。

シートパッキンの代表的な形状3つ。

シートパッキンの代表的な形状は3つあります。

一つ目が全面パッキン(FF)

この形状はフランジに取り付ける際に、ボルト穴の部分にボルトが入ることによりパッキンが固定されるので施工がしやすいというメリットがあります。

ただ、他の形状に比べるとフランジに当たるシート面が多くなるので、締め付け面圧を十分にかける事が他の2つの形状に比べると労力がいるのがデメリットです。

 

2つ目は内パッキン(RF)

この形状はフランジのボルトの内側にパッキンの外形がくるような形状になります。

この形状は、全面パッキンに比べると施工の際位置決めが難しいです。

一方で、全面パッキンに比べるとフランジに当たる面が少ないので締め付け面圧を全面パッキンに比べるとかけやすくなります。

全面パッキンに比べ、漏れては絶対にいけないラインに使用されることが多いです。メーカー自身も、漏れの許されない蒸気やガスの場合はこちらの形状推奨です。

 

3つ目は耳付きパッキン

 

この形状は内パッキンに取っ手がついたようなイメージになります。

特性はほぼ内パッキンと変わらないのですが、取ってがついていることにより施工後外から見てもパッキンがきちんと入っていることが確認でき(内パッキンはフランジのリング面にいれてしまうので、施工後は外から見ただけだとパッキンが入っていることが確認できない)。

施工時の位置決めも内パッキンに比べるとスムーズに進めることが可能です。

 

上記の3形状がシートパッキンの主な形状になります。