配管応力変動は内部流体の温度変化で熱膨張が起こり、配管の伸び縮みによってフランジ面に面圧の変動を与えることです。また、物理的に配管に伸び縮みを与える力が働く場合もあります。
例えば蒸気配管において、日中蒸気流体が流れていたラインを夜間停止させることで、配管の温度が外気温と同等まで低下することにより配管に伸び縮みが発生します。
この伸び縮みによりフランジ面にかかる面圧にも変動が生じます。この伸び縮みを繰り返すことによって軟質ガスケットが圧縮破壊されるケースがあります。
他には、高層ビル等の縦配管では建物自体の揺れに伴ってフランジ部の片側に力がかかることによって軟質ガスケットが圧縮破壊されるケースもあります。
この配管応力変動によるガスケットの圧縮破壊に対する対策は軟質ガスケットを使用している限りは材質の特性上圧縮破壊の可能性はなくならないです。なので、圧縮破壊の危険性のないボルテックスガスケットを使用して十分な面圧をかけて施工をすることが安全を考えた選定となります。